isumiぐるぐる市は私たちがいすみに移住した頃から始まったマルシェだ。
この日の会場はジムとキャンプ場のNANSO M&E、初めて訪れる場所だった。
ぐるぐる市には何度も訪れているが毎回開催場所が違う。
いすみ市内のいろんなところを「ぐるぐる」巡り、人と物を繋げるのがコンセプトで2、3ヶ月に1回開催している。
この日の会場はキャンプ場らしく大きな木が数本ある広い平らな草地だった。
マルシェの場所はそれほど広くないのですぐに見て回れた。
この日の出店は15店舗、うちフードとクラフト系がだいたい半分ずつ。
まずは、と雨上がりで蒸していたのでハチノオカ珈琲でアイスコーヒーを2つ頼んだ。
せっかくなので夫と自分の分2つを違う豆のものを購入して飲み比べた。
一つはコクがありしっかりした味。もう一つはすっきりとした飲み口。
はっきりと味の違いが分かり、どちらも美味しくて満足。
乾いていた喉が潤い、蒸し暑さが和らいだ。
この日に来たのはBroom工房の告知で見た『お花掬い』というのをやってみたかったからだ。
小さなバスタブのような、白い楕円形の琺瑯の盥に浮かべられたお花や葉は鮮やかで、ぎっしりと水面に浮かんでいるのは予想通りとても可愛らしかった。
3才の息子に掬ってもらったら案外上手にたくさん掬えた。
持ち帰りの袋入れた草花は、ぎゅっとまとまった様子がカラフルでまた可愛いくて嬉しい。
お花救いをしたBroom工房のお隣のお店は手作りフライパンを販売していた。
並べられている卵焼き用の四角いフライパンの中に一つ五角形のフライパンがありユニークで目立っていた。
初めて出店したと言う店主さんははにかみながら話してくれた。
マルシェって、こういう作り手とやりとりできるのが楽しいな、と改めて思う。
お店をぶらぶらと見ていたらフラダンスのステージが始まった。
マルシェの入口近くにステージが設けられていた。
雨上がりの蒸した空気は時折吹く風に運ばれてすっかり爽やかになっていた。
ステージの上では頭にピンクの花冠、真っ白いワンピースを身につけた子供達のフラダンスが始まった。
ハワイのゆったりとしたメロディーと子供達の笑顔が会場を明るくした。
上級生や先生のダンスは滑らかで妖艶、優しく微笑みながら指先から爪先まで柔らかく動く美しい踊りに皆が魅了された。
フラダンスを眺めていたらいつのまにか隣りに友人がいた。
抱っこ紐の中で彼女にぴったりとくっついている子が私をじーっと見つめている。
以前会った時はまだ生まれたばかりのようなくにゃっと頼りない赤ちゃんだったのが、しっかりした赤ちゃんになっていた。
「大きくなったねー!」他人の子の成長にはいつも驚かされる。
彼女は私の子供を見て「大きくなったね」と笑った。
それからしばらく他愛のないやりとりをした。
いすみに住んでから友達が増えた。
この地域で楽しく暮らすために友達を作りたくて入ったローカル起業部で多くの人と知り合うことができた。
何度か顔を合わせるうちにお互い色々な話をして仲良くなった人がたくさんいる。
そういう人たちとマルシェで会うと近況を話したり、いい情報をもらえてとてもいい。
お互い詮索しすぎず、でも困ったときには相談できるとてもいい距離感だと思う。
彼女とも起業部を通じて知り合い、うちの子も可愛がってもらっている。
いい買い物ができ、新しい出会いもあり、友人と会って少しお喋りもできる。
今日は美しいフラダンスも見られた。
マルシェに流れる時間はいつも心地よい。